システム条件/持続可能性の原則
4つのシステム条件と持続可能性の原則
本来、地球は持続可能なシステムです。しかし、過去2世紀に渡る人間の活動の影響によって、私たちは自分たちの快適な生活を脅かしています。世界の科学者は、「人間社会が基本的に3つの方法で自然を破壊し、私たちの生存を支えている自然とその機能を変化させている」という点で意見が一致している、と結論付けています。その結果、科学者は、人間社会を支えている自然資源と自然の構造と機能を維持するために必要な3つの基本的な条件を定義したのです。そして、人間の基本的なニーズを満たす能力と社会と経済を考慮した4つ目のシステム条件も含めました。
システム条件は、科学的に明解になるように独特の表現になっています。そのため、科学者でない人にとって理解しにくい表現かもしれません。持続可能性に向かって行動しようとするあらゆる個人や組織にとっての手引きになるよう、これらのシステム条件を、持続可能性の基本的な原則として、表現し直しました。下記の表の左側にシステム条件があり、右側に持続可能性の基本原則を掲載しています。多くの場合、持続可能性の基本原則を活用してもらうよう、紹介しています。
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4つのシステム条件
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持続可能性の基本原則
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持続可能な社会では自然の中で
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持続可能な社会を構築するためには
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1. 地殻から掘り出した物質の濃度が増え続けない
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1. 地殻から掘り出した物質(重金属や化石燃料など)が蓄積していくことに加担しない
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2. 人間社会が作り出した物質の濃度が増え続けない
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2. 人間社会で作り出した化学物質と物質(ダイオキシン、PCB、DDTなど)が蓄積していくことに加担しない
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3. 物理的な方法で劣化しない
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3. 自然や自然のプロセスの物理的な劣化や破壊に加担しない(森林の乱伐採や重要な野生の生息地を消滅させるなど)
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4. 人々が自らの基本的ニーズを満たそうとする行動を妨げる状況を作り出してはならない
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4. 人々が自らの基本的なニーズを満たそうとする行動を妨げる状況を作り出すことに加担しない(不安定な労働条件や不十分な給料など)
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システム条件と基本原則を初めて読むと、「地殻からの全ての物質と人間社会が生産した全ての物質を、社会から除去し、自然を全く利用してはいけない」と思いがちです。しかし、そのようなことを意味しているわけではありません。たまに重金属を採掘して使う/人間社会が作った化学物質や物質を使う/自然のプロセスを妨げる、あるいは、一時的に人間の基本的ニーズを満たす状況を妨げることが、問題なのではなく、私たちの産業システム自体が限界なくこれらの物質を自然のシステムに蓄積し続けていることが問題となっているのです。つまり、人間に直接に害する有害物質を蓄積しているだけでなく、自然が何十億年もかけて築きあげてきた自然のプロセスを破壊することになるわけです。
4つ目の持続可能性の原則の基盤になっているのは、チリの経済学者 マンフレッド・マックス=ニーフの研究です。マックス=ニーフは、時代と文化を越えて共通する9つの人間の基本的なニーズを定義しています。それは、生計、愛情、理解、参画、レジャー、創造、アイデンティティ、そして自由です。これらはお互いに代替することはできず、これらのどれか一つが満たされなければ、何らかの意味で貧しい、とされています。
原則からのバックキャステイング
ナチュラル・ステップのフレームワークでは、「原則からバックキャステイング」という考え方をベースに、計画を立てます。バックキャステイングを初めて耳にしたかも知れませんが、実は、個人のレベルではよく使っています。例えば、持続可能な社会に限らず、新しい仕事、新しい人間関係など、将来のことを考える時に、誰もが使っているものです。
バックキャステイングは、将来の計画を立てる方法ですが、今日を出発点にするのではなく、望ましい将来のビジョンを出発点にして計画を立てます。もし成功した場合、その仕事、その人間関係、その社会は、一体どのようになっているだろうか、と考えるのです。つまり、ありたい将来の姿を目標に、そのビジョンを達成するためにどのような対策が必要かと考えます。そして、それらの対策を取ることによって、現実と望ましい将来の間のギャップを埋めていきます。
ナチュラル・ステップは、持続可能性の4つの基本原則を使って、持続可能な社会がどのような社会かを定義しています。持続可能性の4つの基本原則を道案内と考えることで、私たちがバックキャストする必要がある持続可能な社会、つまり成功した姿、ビジョンを描くことができるのです。そして、今日の持続不可能な社会から、より持続可能な明日に向かって、何をするべきかを見つけていきます。
バックキャステイングに関する詳細はこちらをご覧ください。
